家づくりの叡智- 家のデザイン・間取り

プロダクトデザインという視点

WRITER

富山達章 / コンセプトディレクター
インタープランニング有限会社 代表取締役

プロダクトデザインという視点

「未来」を提案する仕事。
もともと未来という言葉が好きで、読んだり見たりするとわくわくしてくる。その未来を提案できることが仕事であるというのはとても幸せだと思っている。それだけに、自分が提案するものに対して、ひとつひとつに最大限のチカラをふり絞る。

とくに今は、時代が成熟していてモノであふれている。だから、かっこいいデザイン、かわいいデザインとか、新しいカタチをつくるだけでは、かっこいいかわいいものが世の中にひとつ増えるだけ。そこにどんな意味があるのだろう…という問題提起から始めることが多い。

自分たちにとって、どんな未来になったら幸せなんだろう?ということを考えながらデザインというワーク自体も試行錯誤を繰り返している。

 

 

広義のデザイン

グラフィックデザイン、プロダクトデザイン、建築デザイン、ファッションデザイン、フードデザイン…。これらのカタチをつくるデザインを、私は狭義のデザインと位置付けている。

自身のクリエイティビティを活かし、垣根を超えてあらゆるものに興味を持ち手掛ける。また、デザインワークだけでなく、経営という視点でもデザインの視点で発言する。新しいプロダクトやブランドを生み出す必然性、企業としての位置付け、将来ビジョン…、経営戦略という視点で全体を見渡しながらプロダクトを位置付けていく。

その中で、企業の未来。経営層は経営ビジョンとか数字で見通しているものを、ヴィジュアライズして描き、ワクワクする未来として感じていただく。視覚化することで、新しい問題意識がうまれ、プロダクトがそこから磨き上げれていく。

 

プロダクトデザイン

 

感性から入るデザイン

現代の成熟した時代は、統計的なデータの絞り込みは新たな競争を生み出すだけになってしまう。心がときめくような発想やイメージを大切にしている。ただ、これらは、ユーザーといわれる生活者の心の底に潜んでいるインサイトを見つけるところから始まる。

「実はね、こう思っているんだ。。」とか、「そもそも…。」という心の底の話が聞けると、そこから新しい問題提起が生まれる。世の中に向けて、新しい問題提起ができることが理想。デザインというかアート思考に近い感覚だろうか。

 

体験のデザイン

プロダクトそのものの体験に時代ではなくなった。

デジタルネイティブと言われ、生まれた時からインターネットがあった世代が育ってきている。プロダクトを探すときから、困りごとで検索するときから体験は始まる。また、持続可能な社会という視点も大切なので、使わなくなった後のことも考えることも必要。

プロダクトに関わる全てをイメージしながら、心がときめく体験、使い続けたくなる体験をカタチにして、使う人が幸せになれたら自分も幸せ。

 

プロダクトデザイン

 

プロダクトデザインという視点での家づくり

実は20年前にマイホームを建てた。その時の経験から自戒の念も含めて…。

ライフスタイルの中で大切にしたいことと変わっていくことがある。大切にしたいことは、自分の感性が豊かになる暮らし。変わっていくことは、歳を重ねるごとに変わっていく家庭環境。

これをお話しすると年代がわかってしまいますが…サンダーバード2号のように、基本のプラットフォームを持ちながらも機能を変化できる考え方。視点を変えると、美術館やギャラリーのホワイトキューブというような考え方もありかも。

シンプルさを大切にしながらも、こだわりが垣間見れるデザイン。家具や小物で世界観を出す。ポップな色合いやデザインであっても、シンプルな空間に置くと品格が感じられるような。リビングダイニングは、広くそして天井を高く吹き抜けに。立ったまま会話していても違和感のない空間。

建築デザイナーさんには、あまり細かく要望は言わない。私の少ない希望からどんなインサイトを見つけ、私に新しい問題提起をしてくれたら嬉しい。私の希望を基本として、ディテールのデザインや機能はデザイナーの感性に委ねる。

建築やインテリアのデザイナーさんとのコラボレーションを楽しむ家づくりができたらいいなと思う。だた、きっと、提示されたデザインに「なぜこのデザイン?」と問いかけることは少なくないだろう。

WRITER

富山達章 / コンセプトディレクター
インタープランニング有限会社 代表取締役

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