丁寧な暮らし- スウェーデン生活からの贈り物

歴史野外博物館

WRITER

新谷 友海 / スウェーデン在住ライター

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外では雨がしとしとと降っています。今日で8月ももう終わりですね。こちらではすでにTVで秋のセールのCMが流れています。

さて、今回は近所にある「歴史野外博物館」とでも言いましょうか、1921年にオープンした15〜19世紀の地元の暮らしの様子を再現している博物館の写真をご紹介したいと思います。

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屋根の上に藁や樹の枝が乗った小じんまりとした木造建ての建物が何軒かあり、中へ足を一歩踏み入れると、そこには昔の人々の生活の様子が再現されています。

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パッと見た感じでは今のスウェーデンの家の雰囲気とそこまで大差はありませんが、置いてある家具屋道具はさすが今では使わないような年季の入ったものばかり。「昔の人は、こんな風に生活していたんだな」と思いを馳せます。



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こちらはコーヒーミルでしょうか?とても古いものである事が見て取れます。また、細部に渡り全ての物が昔のもので、当時の様子をうかがわせるレトロな缶の入れ物等たくさん置いてあります。
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家の中から外へ出ると、当時の服装を身に纏った女性が編み物をしていました。この博物館内のスタッフは、全員昔の服を着て、当時の様子を再現しています。一瞬、タイムスリップしたような錯覚に陥ります。
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こちらは1877年に建設された学校の教室です。こちらにも、当時の服装を纏った先生が。この教室の後ろ壁には1900年代始めに撮影されたクラス写真が何枚か並んでいます。勿論、白黒写真です。

また、この学校が建設された当時は子どもを学校へ通わせない親も沢山いたそうです。当時は家畜や畑の世話の手伝いが必要だったり、学校に通えるような良い服や靴を持っていなかったからだそう。学校に通ってくる子ども達の中には、かなり遠くから通学していた生徒もいたようです。また、当時は全ての学年の生徒が1つの教室で授業を受けていたそうです。

先生は、学校と同じ建物の中に住んでいたといいます。この辺りは現在とかなり違いますね。

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敷地内にはヤギや鶏、アヒルやウサギに豚や馬など沢山の動物たちがいます。スウェーデンで古い時代から生活を共にしている動物達です。

こちらの博物館は入場無料、大人も勿論ですが、地元の子どもたちの遠足や課外授業の場所としてとても良い所だなと思います。自然と触れ合い歴史を学ぶ。季節ごとにイベントもやっていますよ。

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