木の国だから。

木の文化と石の文化の違いを
よくいわれるように
日本の建築と
西洋の建築は素材によって
その建築から文化が育ち
また逆に
文化から建築が進化し続け
そして、人々の考え方や価値観も育まれたのです。
私自身、海外に出張で行く機会が多くあり
外から見ると
日本は木の文化だからこそ
生きものとしての
木を建築で使うことによる
建てる人間の心がまえと
そこで培ったものごとの「伝承」という価値観が
受け継がれる風土があったのです。
しかし、今、日本では
短期的な成果や
科学的な観点が重視され
経験からの英知、培われ続けた目に見えないが
真理が宿るものごとへの
敬意が失われているように思います。
木に囲まれたこの日本で
私たちが自然に身につけ
智慧を深めてきたことを
データや科学で解明されないからといって
ないがしろにしない世の中をつくっていかねばなりません。
私達ドロフィーズキャンパスには
「棟梁育成学校」として
木と人の智慧、
そして、そこに向き合う人のあり方、姿勢を学ぶ場所として
これからの日本と世界が大切にすべきことを
学び伝承していきます。