丁寧な暮らし- スウェーデン生活からの贈り物

予期せぬ引越し事件

WRITER

新谷 友海 / スウェーデン在住ライター

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先週とても大変な事が起きました!上の写真はその渦中にいるときにたまたま通りがかり「BE HAPPY」という文字に励まされた時のもの。何があったかというと…

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ブログに載せる用に撮影していないものばかりなのですが、せっかくなので今回起こった「そんなことってある?!」という事件を書きつつ写真もお見せしたいと思います。上の写真、こちらリビングルームなのですが真ん中の白いもの。これ、なんと天井からの水漏れです。ポチャン、ポチャンと滴が落ちる水漏れというレベルでは無いのわかりますか?!かなりの勢いで水が落ちてきています。

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水漏れは一か所だけではないので、いたるところにバケツ等を置いて対処しました。この水漏れ、最初は1週間前くらいにポチャン、ポチャン…と始まったのですが、丁度業者の人が見に来るという時にこんなに悪化しました。

実は私、夜型生活で朝に寝るのですが…寝て1時間も経ってない頃でしょうか。パートナーに「起きて、今から引越ししないといけないから荷物をまとめないと!!」と言われ「えっ?!?!!!」と、睡眠不足、起きたての働かない頭でとりあえず起きて1秒で荷物のパッキング開始。それまで普通に生活していたのに、寝ていたら起こされて突然引越しをする羽目になる。こんなことって、ありますか?!

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(写真は水漏れの影響で天井の塗装が剝がれ落ちてきた箇所です。)

話はこうです。うちはアパートの8階、最上階でした。屋根にたまった雨水が、屋根が壊れるか何かして水漏れをし、このままでは水漏れの影響で「天井が落ちるかもしれない」ので「今すぐに引越せ」という事。そして管理会社からは「引っ越せる空き部屋がどこにも無い」ということ。勿論普通に生活していましたから、荷物の準備も出来ていませんし、引っ越す先もわかりません。先の事がわからないまま、ひたすら10時間位朝からパッキングをして、とりあえず倉庫に入れて…という作業に精神的にも体力的にも限界!「引っ越してください」→「引越し先の用意はありません」。どうすればいいのでしょうか?管理会社の対応に憤ります。

夕方になり、とりあえず行くところが無いのでホテルへ泊まることに。

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(業者の人が立っているところが屋上、そしてその真下が水漏れしているリビングルームです。長く住んでいるご近所さんの話では、どうやら15年前にも水漏れがあったそう。)

翌日、引き続きパッキングと荷物の運び出しです。行く場所が無いのでとりあえずアパートの住人が使える倉庫へと運び入れます。7年も住んでいた家の中がどんどん殺風景になっていきます。しかし行く当てが決まっていません。この日も色々問い合わせたり管理会社や保険会社と話し合ったのですが、引越し先は相変わらずどこにも空きがなくこの夜もホテル泊。ちなみに、ホテル2泊分は管理会社持ちです。どうもこちらに払ってもらいたかったようですが、パートナーが断固としてNOと言いました。

この日の夕方、1軒だけ空いている部屋があるとの連絡が。そこ以外は用意できないよう。とりあえず翌日見に行くことにしましたが、気に入っても気に入らなくてもそこしか無いのです。翌日午前中に見に行くことになり、OKであれば(OKする以外の選択肢が無いのですが)直後から荷物の運び入れを開始することに。車で3時間かけてパートナーの母とその旦那さんが手伝いに来てくれることになりました。

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日本で考えるとおかしな話ですが、物件が無いというのは本当の事だと思います。スウェーデンは賃貸状況がとても悪く、大きな町ではアパートを新しく借りたり引越し先を見つけるのに5~8年かかります。物件が極端に少なく、申し込む人がとても多いのです。1軒に300人の申し込みがあるくらいです。なので、賃貸で部屋を借りるよりも買った方が早いとはよく言います。こんなに広い土地があるのでどんどん建てたらいいのにと思うのですが…

今まで住んでいた家は、こちらもひどい話なのですが10月にリノベーションをするので全世帯引っ越してください、という事になっていました。引っ越し先は自分で見つけないといけません。先にご説明した賃貸状況なので、見つかるわけないですよね。現に私たちも引越し先を今までより1部屋多い3部屋でずっと探していたのですが、1年半以上ずっと探したり申し込んだりしても一向に見つかる気配がありませんでした。管理会社の都合なので、移動先を用意してくれるのが筋だと思うのですが。あと、リノベーション後は同じ部屋が日本円で何万円も高くなります。一旦完全に引越しをして、数万円も高くなった元の部屋にまた引越しをして戻る…なんてこと、しようという気になりませんよね。

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さて、そんな中1軒だけ空いている…と見に行った部屋は、リノベーション待ちで前の住人が出ていったままの状態。一応急ぎで綺麗にしてくれたらしいのですが、床に穴はあいているは壁紙は汚いはラクガキはあるわ etc etc…

ですが、ここしか行く当てがありません。ただ、条件的には今までずっと探していた3部屋でかなり広く、元の部屋から80mほどしか離れていないので立地もOK。(上の写真、引越し元のアパート1階から引越し先を見たものです。左手前の白い建物の右角最上階が引越し先となります。とても近いです。)ただ、2019年にリノベーションを予定しているのでまたその時に引っ越さないといけないのでちょっと難儀なのですが…。ただこの条件で、引越し元のアパートと同じ家賃でOKとのこと。この2019年の引っ越しさえなければ、逆にラッキーだったなと思える今回の引っ越し事件だったのですが、それまでにまた別の良い部屋が見つかるととを祈りたいと思います。

というわけで、1日目突然引越しを言い渡され、3日目にはすでに新しい部屋へ引越していました。あんだけ引越し先を探しても見つからなかったし、突然すぎて1週間前の自分に「1週間後、新しい部屋に引っ越してもう住んでるよ」といっても絶対に信じないでしょう。荷物の運び出し、運び入れは自分達4人でやった上に引越し先は3階エレベーター無なので本当に大変でした。管理会社が手伝いをよこすという話だったのですが… これが日本だったらどれだけスムーズに楽に事が運んでいただろう!と何度思ったことでしょうか。

引越し先は建物の一番端の一番上なので、3方向に大きな窓が沢山ついている気持ちの良いつくりなのですが、ブラインドが1個も無くカーテンレールも壊れているので、徐々に白夜になっている今の時期、明るくてちょっと大変です。管理会社が手配してくれるといいのですが。そんなこんなで、突然の引っ越し事件、ようやく落ち着きましたが、今後もうこのようなことが無いといいなと思います!

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