仁心について。

日本陽明学の祖である
安岡正篤先生の言葉に
慈心と仁心の違いについてのくだりがあります。
「器量が大きそうに見える人で
時々、断を欠く人物がある。
人物は、見識と勇気をもってよく断じなければ
実行が立たない。
特に、悪を除くに対して
気が弱く、同情心などから
ぐずぐずしていると
大罪悪を犯すことになる。
この同情心、甘やかす心を慈心とし
これに対し、大きな天地育成化育の心を仁心とし
仁心によってよく断ずることができる。」
器とは、一見、大きく見えることではなく
仁心で断を下せるかどうかということ。
よく心に留めて日々の邪気に
向き合っていかねばと改めて思うのです。