「代表的日本人」の著者であり
明治時代の代表的国際人である内村鑑三は
政治家の理想像として
西郷隆盛を上げています。
特にその品行と慎みについてであります。
西郷隆盛は維新後
参議という最高の地位につきながら
絶えず自らを慎み、
自らの華美や贅沢を排したといわれています。
岩倉具視が、西郷の住まいを「参議の家としてはあまりにもひどい」といった
ということや
見かねた弟の従道(つぐみち)が隆盛の留守中に
住まいを建て直した時
「お前はまだ、俺の気持ちが判らぬか」といって
それを取り壊させたそうです。
そして、
そんな西郷隆盛は、
維新後、一世の尊敬を受けられるように
なってから欲人に話したこととして
「今、俺は少しばかり手柄があったからというて
皆にちやほやされるのは
頭に汗が出るような気がする。
もし、久坂玄瑞その他の諸先輩が生きておられたら
到底、その末席にも出られたもんじゃない。」と・・・
自我を捨て、ただただ後世のために
自らの命を懸けて志を全うした多くの
日本人の人を敬い
そして、自らを律する心。
逆に
今の世の中にある
損得、無関心社会、欲に振り回される社会・・・
私達、今の日本人は
もう一度、しっかりと日本人の心とは何かを
学ばねばならぬときだと私は強く思うのです。

丁寧な暮らし- 代表の想い

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