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棟梁の技・体験レポート 第48回[都田建設の宮大工が造った浜松市で唯一「懸け造り」の建造物]

職人の手しごと

こんにちは。
棟梁の技や仕事に対しての思い、建物の魅力を紹介していく棟梁ブログ担当へーちゃんです。

 

今回は浜松市で唯一「懸け造り」を、見ることができる建造物「GEN・TEN(原点)」を紹介します。

「懸け造り」とは崖や池などの上に、建物を柱と貫で固定し床下を支える建築方法です。

清水寺の舞台が有名ではないでしょうか。

 

GENTEN1.jpg

 

「GEN・TEN(原点)」は都田建設の創業当時の事務所を再現した建物です。

この建物を都田建設の宮大工「小林棟梁」が造りました。

小林棟梁は清水寺には行ったことがなく、特に意識することなく造ったそうです。

なんとこの床下部分、釘が1本も使われていません。

釘などの金属は一見耐久性が高く思われますが、年月と共に錆びてしまうため使わないそうです。

このように神社やお寺などの建造物は、数百年持つような頑丈な造りになっています。

 

GENTEN3.jpg 

 

この柱の部分は「通し貫構造」で造られています。

斜面に柱を立て、その柱に貫を貫通させて楔で浮き上がらないようにしめれば固定されます。

さらに、柱を貫が貫通していて地震の揺れを逃がすことができるため、揺れに対して強い構造です。

 

貫構造.jpg

 

GENTEN2.jpg

 

耐久性と耐震性に優れ、とても素晴らしい伝統工法です。

ドロフィーズキャンパスには、日本の伝統工法を見ることができる建造物があります。

訪れた際は、是非この素晴らしい伝統工法「懸け造り」をご覧になってください。

 

 

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