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食育&子供と共に家事を楽しむ工夫

WRITER

大城宰 / 建築デザイナー&1級Life space stylist

食育&子供と共に家事を楽しむ工夫

はじめに

家事に子育て、ただでさえやることが多くてバタバタしている毎日の中で、生きていくだけで手一杯で子供と楽しむ余裕なんてないという方は少なくないはず。
筆者もその一人でした。疲れ切ってもう何もやりたくないと思うこともしばしばありました。
少しでも子育てや家事に楽しみを見出していただけたらと思い、筆をとった次第です。

 

食育とは

内閣府によると食育とは『「食」に関する知識と、バランスの良い「食」を選択する力を身に付け、健全な食生活を実践できる力を育むよう、さまざまな経験を通じて取り組むこと』です。

政府広報オンライン

食事を通じて「心と身体の健康を維持できること」、「食事の重要性や楽しさを理解すること」、「食べ物を自分で選択し、食事づくりができること」、「家族や仲間と一緒に食べる楽しみを味わうこと」、「食べ物の生産過程を知り、感謝する気持ちを持つこと」などが含まれます。これらは、子供のころから家庭や学校、地域など様々な場所で学び、身に付けていくものです。

そして、大人になってからも生涯にわたって実践し、育み続けていくものです。さらに大人には、そうした食の知識・経験や日本の食文化などを「次世代に伝える」という役割もあります。

 

なぜ食育って大切なの?

食育が重要視されるようになってきたのは、近年、食についての正しい知識や意識が薄くなってきたためです。
これは、核家族化、個食の増加、外食産業や内食の発達、過剰なダイエット志向など、さまざまな要因による食生活の乱れが原因であると考えられています。

また、食に関する知識が足りないことで健康が阻害され、生活習慣病の増加につながることも懸念されます。
さらに、家畜の伝染病や輸入食材の増加、食品の産地偽造問題などにより、安心で安全な食材を求める人も増えています。

食に関する知識を身に付け、健康的な食生活を実践することにより、心と身体の健康を維持し、生き生きと暮らすために、食育を通じて、生涯にわたって「食べる力」=「生きる力」を育むことが重要になっているのです。

食についての知識は、すべての人に必要な、生きるための基本的な力です。学問のように机上で学ぶものではありません。日々の積み重ねとして自然に身につく環境を現代の子供たちにも与えていきたいと強く思います。

 

家庭でできる食育ってどんなもの?

食事の基本的なマナー
家庭での食育では、家族とともに食事をすることで、食事のマナーや習慣を身につけることも重要です。

  • 食事の前には手を洗う
  • 「いただきます」「ごちそうさま」などのあいさつをする
  • 配膳の仕方を覚える
  • 食事を残さず食べる
  • 正しい姿勢で食べる

 

食事に関する習慣づけ
毎日の食事で、正しい食習慣を身につけることも、将来にわたって健康を維持するために重要です。

  • 1日3食、決まった時間に食べる
  • 家族で楽しく食事をする

普段なにげなくやっていることも大切な食育の一環なのですね。

 

忙しい毎日の中で子供と楽しむ秘訣

筆者が実際に実践している、気負わずにできる要素をピックアップしてみました。

 

お料理について

  • お買い物で素材を選んでもらう

「どんなトマトがおいしいかな?」「この枝豆は他にどんな食べ物になるのかな?」「ピーマンはどんな栄養があるのかな?」そんな会話を楽しみながらスーパーで買い物をすると、子供たちも自然に野菜を身近に感じ、手に取ることをごく普通の当たり前のことと認識するようになっていきます。

また、こんなにもたくさんの種類があることなど、今まで見えなかった世界も知ってもらえるとっても貴重な機会だと私は考えます。
この会話や機会を作ることで、食べ物への興味が深まり、スーパーに行ったら一目散にお菓子売り場に走って行ってしまうこともなくなりました。

 

  • お家で野菜を育ててみる

最近では気軽に野菜を育てられるコンテンツがたくさんあります。
筆者が一番簡単に始められると思う水耕栽培はお料理に使った残りの青ネギの根がついている白い部分を、お水を入れた器に入れ伸びてきたら収穫し、お料理の上にトッピング。

収穫や水やりを子供のお手伝いとして担当してもらえば、母の負担も軽減でき、さらに家の中で完結できる為、時間に追われている中、外についていって虫対策をしながら「早くして」とせかす必要もない。
苦手な子も多い青野菜も、自分で育てたという特別感から残さず食べてくれることもあります。

慣れてきたら、ベランダやお庭でプランター菜園などに拡大していけると、よりいろいろな種類のお野菜やハーブなども収穫できさらに楽しみが増えていきますね。

 

  • 一緒に楽しくクッキング

お手伝いをしたい時期ってありますよね。時間があるときは付き合ってあげられますが、子育てと家事を同時進行している中で常に向き合い続けることは至難の業。そんな時に活躍してくれるのは、ビニール袋での揉み料理。

・カットしたキュウリと塩昆布を入れて少し揉んでもらえだけで1品完成
・はんぺんや細かく切った野菜と乾燥エビを入れてはんぺんをつぶしながら揉み、スプーンですくって焼くだけで、副菜も完成
・ホットケーキミックスとバター、牛乳を入れ一塊にして伸ばして、型抜きをしてオーブンで焼けばおやつのクッキーが完成

少し大きくなってきたら、パン生地や、餃子の具を捏ねるなどバリエーションは広がっていきます。お料理の手助けをしてくれる強力な助っ人になってくれること間違いなしです!

 

気になる時短テクニックについて

忙しい中ではほとんど、火を使うことや包丁を使うことは、子供にはやらせないということ。
やけどをしたり、手を切ったり、ハプニングが起こってスケジュールが崩れてしまっては、子供も大人も気持ちが下がってしまいます。

時間が無いからお手伝いをさせないことにもつながるからです。
危険のない、間違いが起きにくい単純で子供が楽しめる要素をお手伝いにするとお互いの楽しい気持ちを維持しやすいのかもしれません。

お料理の参加は勿論、収納してあるものを出してもらう品出しのお手伝いも我が家では人気です。
お料理用品や自分たちの洋服、文房具に至るまで、家の中の帰る先を決めておきます。

子供が小さいうちは、それぞれをブロック分けし、百円均一などで購入したカゴにナンバリングをして収納。
それを棚にしまってあるだけで、どこの棚の何番のカゴから〇〇を持ってきてというお手伝いも可能になります。

ものを探す手間を無くす、そしてそれを必要な場所まで持ってきてもらう、自分のことは自分でしてもらうことで、かなりの時短につながっていきます。
我が家ではナンバリングを数字にしていますが、収納してある物の絵や実際の写真など、お子様の成長に合わせた表記にすることで、さらに幅広い月齢でのお手伝いが可能になるかと思います。

 

あえての一人になれる時間

仕事を終えてから、お子様のお迎え、洗濯物をよせて、夕飯の支度をしながらお風呂の用意をして、その合間にも子供の様子や宿題をみたり、座る暇もない程大忙しの帰宅後、だからこそ、子供たちが視界の片隅にいる程度や声を聴きながら様子をみれる程度の距離感もとっても大切だと感じています。

少し時間があるときにはキッチンにある椅子に座ってお茶を飲んだり、子供たちに内緒でスイーツをパックっと口に入れたり、そんな頑張っている自分自身を労わる時間を作るなど、その自分自身への労わりが心のゆとりとなるのではないかという考えにいきつきました。

 

まとめ

子供を育てること自体、とても大きな仕事です。ただ、生きているだけで本当にすごいことをやってのけているのです。
「食育&子供と料理を楽しむ工夫」についてお伝えしてきましたが、家族一人一人が自立して生活ができる基盤をつくりながら、それが自然と食育になっていく流れを作ることで、普段の負担を軽減できる夢のような出来事。

毎日チャンスのある家事をうまく利用し、親子のコミュニケーションをより充実したものにし、家事と子育てを楽しく前向きにとらえていただけると嬉しいです!ご自身のできそうなことから、まず一歩チャレンジしてみてくださいね。

 

 

 

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大城宰 / 建築デザイナー&1級Life space stylist

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