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リフレッシュ!浜松から日帰りで行けるプチ登山を暮らしに取り入れるコツ

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児玉秀太 / 建築デザイナー&土地アドバイザー

リフレッシュ!浜松から日帰りで行けるプチ登山を暮らしに取り入れるコツ

はじめに

“登山”と聞いて皆さんはどのようなイメージをもたれるでしょうか。「疲れる・大変・しんどい」というマイナスのイメージが先行する人も多いかもしれません。
これまで登山にあまり関わりのなかった方にとっては、なぜ山を登るのか?理解しがたい気持ちもよくわかります。
それでも私は山が好きです。有名人やインフルエンサーの方々が登山やキャンプが好きと公言し、少しずつその魅力が浸透してきているようにも思えます。一度ハマるとその奥深さにのめりこんでいく人もいれば、思い思いのスタイルで手軽に楽しむ方法もあります。

では登山の魅力や楽しみは何なのか?著者の主観になりますが、書いてみたいと思います。

 

登山の魅力

私が思う登山の魅力を以下に4つの項目に分けて考えていきます。
山を登っている最中、山頂に到達した時、そして山を下りてきた時、その時々で味わえる非日常的な体験が待っています。

絶景を味わう


一つ目は登山でしか見られない景色を堪能できることです。

山頂からの眺めはもちろん素晴らしいですが、その山によって植生や地理的な条件が違い、見られる景色はそれぞれです。
標高の高い山になると、森林限界といって高木が生育できなくなる地帯もありますが、浜松周辺の比較的標高の低い山では、大木が生い茂る森の神秘的な雰囲気を存分に味わうことが出来ます。木にプレートや説明文はありませんが、樹齢何百年という大きな木に出くわしたりします。人間が住み着くよりずっと前からそこにある自然そのものです。
たまたま行ったときに綺麗に咲いている野草や、市街地より早く色づきはじめた紅葉を目にすると、はっと驚くような美しさに足を止めて見とれてしまうことがあります。夏山は生命力にあふれていて、名前の知らない草も自分の背丈を超えていて、自分がちっぽけな存在であることを思い知るような感覚があります。

尊大になってしまいそうな心を諫め、日常の仕事や家庭で生まれた焦りや不安を、そっと包み込んでくれる懐の大きさが山にはあります。

コーヒー・カップラーメン


「山で食べる○○はおいしい!」という言葉を耳にすることがあります。「どこで食べても味は一緒でしょう」と突っ込む人もいるかと思いますが、私は本当にそうだなと思います。
その中でも山頂で食べるおにぎり、カップラーメン、コーヒーが特に好きです。お湯を沸かす道具をもっていけば、山でも温かいものを食べることが出来ます。なぜおいしく感じるのか。登山で疲れた体、山頂を吹き抜ける風、澄んだ空気、そして絶景、食事を最高のものにする要素がたくさん詰まっています。

下山後の温泉

ゆっくり寛ぐための温泉旅行も素晴らしいですが、山の近くに温泉がある場所は多く、登山の後に温泉で汗を流す人は多いと思います。
運転がないのであれば、湯上りにビールもプラス出来れば最高ですね。

温泉もまた自然の恵みのひとつであり、山の一部です。露天風呂では、その山固有の景色と季節毎の情緒を感じながら、疲れを癒すと、「今日一日頑張ってよかった」と心から思います。仕事の後の一杯が美味しいように、一つの事をやりきった達成感が、ご褒美として食事や温泉を何倍も楽しめるコツとなっています。

リフレッシュ

登山でも、とにかく体を動かしたい、日常から離れた大自然の中を何も考えずに歩いて疲れた心をリセットしたい、「無」になりたい、そんな理由で登山に行く人もいます。

そんな意味で、日常からの手軽なトリップとなることも登山の良いところだと思います。

 

暮らしに取り入れる登山

家にいながら、登山の魅力を取り入れることが出来ないか考えてみました。

シンプルな生き方を考える

身の回りには便利なモノにあふれ、何不自由なく生活ができますが、なんでもかんでも道具に頼ってしまうことは、工夫をしたり、知恵を働かせて解決するという人間の持つ創造性をストップさせてしまう面も持っているように感じます。

登山では、持っていけるモノの量が決まっているので、いかに荷物を減らせるか、ということが大きなテーマになっています。
登山の準備をする過程や山にいる時間の中で、生きるために本当に必要なものはそんなに多くないということに気づかせてくれます。
そのような視点で一度登山にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

蛇足ですが、登山の装備は非常時にも役立つものが多く、(ex)防寒着、ガスセット、ヘッドライト等)道具を一つの場所にまとめておくと、災害時、非常時にすぐ準備ができることは防災の観点からも有用です。

外食(そとしょく)

前項で山頂でのコーヒー、カップラーメンを紹介しましたがそれをあえて家でやることも楽しいです。私は家でもわざわざケトルでお湯を沸かしてハンドドリップでコーヒーを入れることがあります。
普段はコーヒーメーカーで自動的に淹れることが多いのですが、ハンドドリップの時は、コーヒーの香りを存分に味わうことが出来ますし、一杯に手間をかけた分の愛情が入っているので、よりおいしく感じます。
山頂には劣りますが、庭でもベランダでも、やはり外で飲食する方がおいしいです。また家では氷もあるのでアイスコーヒーも飲めます。

ガスバーナーをお持ちのようでしたら、外で鍋もできます。
手軽なアウトドアは、暮らしを一層ワクワクするものにしてくれると思います。レストランで食べるのとは違う外食(そとしょく)のススメです。

山小屋やキャンプサイトではそこまで道具を持っていくことが難しいのですが、たき火やBBQは準備・片づけのことを考えると、家でやるほうが圧倒的に楽です。

 

浜松から日帰りで行けるプチ登山スポット

今回は浜松から行けるプチ登山スポットを3カ所紹介したいと思います。

秋葉山

天竜区春野町ある標高866mの山です。山頂近くには、火防(ひぶせ)の神である秋葉山本宮秋葉神社があり、秋葉山は同神社の俗称ともなっています。
登山口の標高が約160mなので、800m近く標高差がありますが、勾配もゆるやかで、表参道というだけあって歩き易く整備されています。登山口の下社から標準で2時間ほどで登れます。道中はスギ林に覆われていて、神聖な雰囲気となっています。山頂は神社ということで金の鳥居と、真っ赤なモミジ(写真のモミジは5月でした)が出迎えてくれ、達成感があります。

金の鳥居

参道のスギ並木

赤が美しい紅葉

竜ヶ石山

引佐町にある鍾乳洞「竜ヶ岩洞(りゅうがしどう)」は観光名所として有名ですが、そこから2kmほど車道を上がっていくと、洞窟の上の山「竜ヶ石山(りゅうがしやま)」に登るための登山口があります。登山口まで車で行くことも可能です。登山道はハイキングコースとして整備されていますので、危険なところはほとんどありません。標高は359.1mとあまり高くなく、短時間で気軽に歩きたいという時に適していると思います。
頂上の展望台は開けた野原のようになっており、大パノラマが広がっています。見事な景色を楽しめます。

白橿(しらかし)の棚田

カレンフェルト

山頂より、浜松市を望む

三岳山(みたけやま)

北区引佐町三岳にある標高466.3mの山です。登山口である三岳神社前から頂上まで、ハイキングコースが整備されており、駐車場から20分ほどで山頂(一の城跡)に到着します。
山頂は国指定史跡の三岳城跡になっています。南北朝時代に築かれた城で、戦国時代に井伊氏の本城で、今川氏によって落城したようです。山頂他、城跡の要所に解説があります。山頂からは、遠く浜松市内の高層ビルや遠州灘・浜名湖までも眺めることができます。

登山口にある三岳神社

史跡 三岳城跡

山頂からのパノラマ

まとめ

登山の魅力や楽しみを紹介しながら、暮らしに取り入れるコツを解説してきました。興味を持ったり、共感できるという内容がありましたら、参考にしていただければ幸いです。

登山が好きな人はただ登ることが好きなのではなくて、その一連の行動の中で味わえるいくつものオプションサービスを上手く楽しみとして取り入れられるという事ではないかと思います。

誰と行くか、どの時期に行くか、その時の天候等シーンによって様々な表情を見せてくれる山はいつ行っても新鮮で、新しい発見をもたらしてくれます。そしてそれは日常の暮らしとも直結していて、学ぼうという意思があれば自然からたくさんのヒントをもらえるように感じます。

しばらく登山に行っていないという方も、まずは”浜松からいけるプチ登山スポット”から足を運んでみてはいかがでしょうか。

本稿を最後までお読みくださいましてありがとうございます。

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児玉秀太 / 建築デザイナー&土地アドバイザー

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